2011.07.21
インドネシアでの仕事のアドバイス
業務分野別の経験的アドバイス小話【環境管理編】
以下の小話は、作者が1981年から1995年の間、ジャカルタにあるヤマハの楽器工場で、生産課長そして工場長として駐在していた当時の経験や実例を基に、会社の業務または部門別に、日本人駐在員にとって役立つと思われることを書き出したものです。中には昔話になってしまった事例もあるかもしれませんが、インドネシアの良い面、悪い面を感じとってもらい、現地で仕事をする際のアドバイスになれば幸いです。
【懺悔するしかありません】当時から大気汚染や水質汚染に対する法律はありました。しかし、もう時効でしょうから告白しますが、それを遵守した記憶はありません。他にも遵守していると聞いた会社は知りません。そう言えば取り締まりや調査を受けた記憶もありません。新しい外資系の工業団地の運営会社に対しては厳しい基準を適用していると聞きます。しかし如何なる事情があるにせよ、インドネシア政府が本当に環境問題を考えているのなら、毎年日本の国土に相当するような焼畑による熱帯雨林の破壊を、軍隊を使ってでも即刻辞めさせるべきです。焼畑と言うとジャングルの原住民が生活のために、古来の習慣に従っているように聞こえますが、実態は大企業資本による資源開発が目的であるとも言われています。また、Google Earthのパノラマ写真で見られる、ジャカルタの裏通りの汚染された川の様子は当時のままです。その片方で、外資系企業の片棒を担いだ、目立つ所での植林キャンペーンのニュースを観ていると、この国は本気で環境を守ろうとしているのか、私には彼らを非難する資格はありませんが、大きな疑問を感じてしまいます。そういえば環境大臣は独立した省の立場ではなく、国務大臣の中の一人でしかない。