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2011.07.21 インドネシアでの仕事のアドバイス

業務分野別の経験的アドバイス小話【法務編】

以下の小話は、作者が1981年から1995年の間、ジャカルタにあるヤマハの楽器工場で、生産課長そして工場長として駐在していた当時の経験や実例を基に、会社の業務または部門別に、日本人駐在員にとって役立つと思われることを書き出したものです。中には昔話になってしまった事例もあるかもしれませんが、インドネシアの良い面、悪い面を感じとってもらい、現地で仕事をする際のアドバイスになれば幸いです。

【全てはアッラーの思し召しのまま】イスラム教徒は一日五回のお祈りの際にアッラーに懺悔をするそうです。そして年一回の断食などの五つの戒律を実践することでアッラーからの許しを得るそうです。職場で不正を働いたことが発覚し、解雇になった元スタッフが事務所にやって来て、元同僚達と安否を確かめ合っている風景を何回か目撃しました。『過去の過ちに対する負い目はないのか?』と後から聞いてみると、元同僚の回答は『既にアッラーに許されているからお互いに気にしない』と言う趣旨のものでした。そこで会話は終わりです。それ以上踏み込んではいけないと思います。

【取締役の責任は重い】日本の本社では中間管理職でも、駐在員になった途端に取締役社長とかなるケースが多いと思います。肩書が上がったと喜んでばかりはいられません。もし会社が法的に訴えられた場合、日本人であろうが関係なく、最悪の場合は取締役が投獄されてしまいます。当時も日本人駐在員が禁固3年の判決を受け、実際に投獄されてしまいました。

【警察に引き渡す前に】同僚のロッカーからお金を盗んだとい類の事件は、従業員の数が大きくなるとどうしても発生してしまうでしょう。普通は警察に通報するのでしょうが、取り調べを受けて返されて来た時の、ぼこぼこの顔を見たときは後悔しました。帰国後に、静岡県警の不法滞在インドネシア人の取り調べに通訳として立ち会った時に、被疑者が『日本の警察は優しくて助かった』と囁いたのを聞いて、全くのお世辞ではないと思いました。

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