2013.03.01
出島『海外ビジネスコラム』原稿
インドネシアで仕事をする時の小話的アドバイス 【本物の取材記者は誰?】
大きなイベントがあり、現地のメディアの取材に対応する機会がありました。現地のスタッフがいくつかの新聞社やテレビ局に案内状を送り、予定では5社くらいから記者あるいはカメラマンが出席する見込でした。
しかし、当日の会場に参集した記者あるいはカメラマンと称する人達は30名くらいになり、受付は混乱を極める状態になってしまいました。子供の玩具のようなカメラを手にして、俺はどこそこの記者だと聞いたことも無い新聞社の名前を言われても、本当に?と思うだけでした。
呼ばれもしないのに、なぜそんなにたくさんの自称新聞記者が現れたのか、理由はすぐに判りました。現地のスタッフは足代としてちゃんと寸志を用意してあったのです。それも予測したかのようにかなり多めに。さすが現地のスタッフは良く判っているなあと感心したものです。しかし、小さいながらもきちんと記事にしてくれたのは二社しかなかったように記憶しています。
インドネシアのテレビニュースを観ていると、かなり偉い人達への取材に集まる記者の服装がTシャツにジーンズ姿であるのに違和感を持ちます。デモ隊と警官の衝突の取材現場においても、デモ隊と同じような風体で、しかも報道関係者の標識も付けていない場合が多いので、警官に殴られたりカメラを壊されたり事件も度々起きています。