2014.07.30
最近のニュースに私的コメント
絶妙なタイミングのインドネシア大統領選挙と断食明け大祭
7月9日に投票が行われたインドネシアの次期大統領選挙の結果は多くのメディアが伝えているように、初めての庶民出身のジョコ・ウィドド氏が勝利したと、選挙管理委員会が正式に発表しました。これに対してスハルト時代の貴族である元陸軍将軍のプラボウォ氏は憲法裁判所に選挙の不正を訴えると息巻いています。
しかし、プラボウォ陣営は必ずしも選挙戦の時のようにまとまっていないようで、プラボウォ氏が一人で抵抗しているような様相すら見受けられます。10月の新大統領就任に向けて、憲法裁判所も8月中には判定を下すことになっているようですが、通常の感覚では無駄な抵抗と思えます。その一番の理由は7月28日から始まった、断食明け大祭の全国的な帰省休暇です。
良く言われるように、お盆と正月を合わせたようなお祝いで、長いところでこの前後2週間くらいは国民は選挙のことなど忘れたように帰省に全エネルギーを使うのです。そんな訳でプラボウォ氏の叫びは帰省の混雑でかき消されてしまったように思えるのです。