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2014.12.18 インドネシア訪問日記

インドネシアにおける工場自動化の動き

 2014年12月に、工場の自動化機械を設計製造しているローカル企業を訪問する機会がありました。日本などから産業用ロボットを輸入し、それを工場のラインに組み込むための周辺機械を設計製造し、設置から運転までの面倒を見る会社でした。

 インドネシアではここ数年間、最低賃金が異常な勢いで上がり続けており、特に自動車関連の日系企業の多くが集まる、ジャカルタ東方の工業団地では、この4年間で2倍近くに上がっており、価格に転嫁しずらい輸出商品を扱う企業にとっては深刻な経営問題になりつつあります。

 工場をもっと賃金の安い田舎に移したくても、納入先の顧客企業からJIT対応を求められる場合はその選択肢を取ることは難しく、自動化による労務費の削減を検討する企業が急増しているとの話でした。

 毎年500万人前後の若者が仕事を求めて社会に出て来ているインドネシアにおいては、雇用創出が政府の大きな課題であることはこれからも変わらないと思うのですが、その反面、労働者の生活を護るために認めざるを得ない賃金の引き上げで、自動化の下で雇用創出の機会が失われていくという、矛盾した現実にインドネシア政府はどのように対応していくのか、難しい問題です。

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