戦後70年とアジア・アフリカ会議
日本で大東亜戦争終了70年周年の今年、インドネシアでは4月下旬にアジア・アフリカ会議が開催されます。最初のアジア・アフリカ会議は1955年にインドネシアのバンドンで開催されたことからバンドン会議としても有名なイベントでした。
バンドン会議には当時のインドネシアのスカルノ大統領を始め、中国の周恩来首相、ベトナムのホーチミン主席、インドのネール首相、エジプトのナセル大統領など、非同盟諸国の立役者たちが揃って参加したことでも歴史的なイベントと言われています。
会議の冒頭、スカルノ大統領から、ヨーロッパ諸国の植民地支配から解放してくれた日本に対する謝意が表明され、参加者から賛同を得たとも伝えられています。そこに中国の代表も居たことは、最近の反日攻勢からは想像出来ないことかもしれません。
戦後70年の今年、特に中国と韓国からは日本に対する反省と謝罪が強く求められています。日本国内においても意見が分かれており、今年の終戦記念日に発表される首相談話がどのような内容になるのか、いずれにしても海外諸国ならびに国内の保守と革新の双方から激しい攻撃を受けるのではないかと、とても心配になります。
これから日本人に求められるのは、特に明治以降の日本だけでなく、世界の歴史の客観的な事実を学び、その中で日本が犯した罪、日本が施した恩恵を正しく認識することだと考えています。
日清、日露と日本が隣国との戦争に突き進んだ理由は決して大義名分と言えるものではなかったでしょう。第一次世界大戦、日中戦争から大東亜戦争に突き進んだ理由は当然のことながら欧米の思惑も絡んで来たことでしょう。
日本がアジア諸国を侵略したのはその理由如何に関わらず歴史的事実です。しかし、その結果として、インドネシアなどの植民地からの独立を助けたのもまた歴史的事実です。
中国や韓国のような、政治目的で反日・抗日を叫ぶ声に感情的に反応するのを控え、逆にアセアン諸国のように日本に対する賞賛や感謝の声に慢心することがないように、事実に基づいてこれらの悪意や善意に対峙する必要があると思います。