外国人労働者へのインドネシア語習得義務化
数年前にも外国人労働者に就労ビザを発給する条件としてインドネシア語の能力テストを行うとの話が出て、日本を始めとする諸外国から猛烈な反発を受け、結局は現大統領が外国資本導入の妨げになるとして撤回させた経緯がある。しかし、最近またしても労働大臣がこの条件を持ち出している。
先般、大統領令として打ち出した、外国人労働者の就労ビザ発給手続きの簡素化に対する労働組合などからの猛反発に対するカンフル剤的なものなのか。それとも純粋に外国人労働者にインドネシア語を勉強して欲しいと願う労働大臣の意向なのか。
個人的にはもし後者の理由であれば大賛成である。こんなことを言うと『お前はインドネシア語が出来るからいいかもしれないが・・・』と非難されるかもしれないが、冷静に考えて欲しい。
先ず第一にインドネシア語は少し勉強してみればすぐに判るが、とても簡単で覚えやすく、日常会話であれば書店で手に入るCD付きの薄い入門書を勉強するだけで十分なのである。とりあえずそのレベルで現地に赴任すれば、何も出来ないレベルで片言の英語で誤魔化すよりは遙かに上達が早いはずである。
インドネシア人と一緒に仕事をする際に、入門レベルであってもインドネシア語で会話が出来れば、意思の疎通が格段に高まり、お互いに仕事の効率が高まること間違いないのである。
逆に日本へ来る技能実習生は来日前に数ヶ月間の日本語の特訓を受け、AOTS(主に開発途上国の産業人材を対象とした研修および専門家派遣等の技術協力を推進する一般財団法人海外産業人材育成協会)は受け入れ企業での研修の前に1ヶ月前後の日本語教育を施している。日本への留学生が事前に日本語教育を受けるのは当然のことである。
彼らに比べて就労ビザを取ってインドネシアに仕事で来る日本人は若くはないと反論されるかもしれない。しかし、幸いなことにインドネシア語はタイ語、ベトナム語、ミャンマー語に比べて比較にならないほど簡単である。折角インドネシアで仕事をする機会を得るのであるから、是非試して欲しいと思う。Blok-Mでの楽しさも倍増するはずである。