2018.10.30
インドネシア訪問日記
インドネシア技術開発応用庁訪問
2018年10月、某プロジェクトの関係でインドネシア技術開発応用庁(BPPT)を訪問する機会があった。在日インドネシア大使館からの紹介ということもあってか、受付で訪問の用件を述べたところ、二階の長官室に案内されたのには少し驚いた。
暫くして長官とその側近が現れたが、開口一番に『私は昨日、長官の職を解かれました』と言われて更に驚いた。
用件を側近に話している間も心ここにあらずで、終始スマホをいじっていたのには少し呆れてしまった。
詳しいことは研究施設を訪ねて欲しいと言われ、その後、ジャカルタの西方にある施設に向かった。
途中は昔ながらの田舎町の狭い雑然とした道路で、本当にこの道で良いのかと不安になったが、横道に入ったところに突然巨大なゲートが現れ、その奥には広大な森林公園が広がっていた。
ゲートの守衛に建物の場所を聞いて森林の中を進むと、所々に研究施設らしき建物が点在しており、まるでヨーロッパに居る様な錯覚に陥った。
そう言えば、この機関を設立したのはドイツに留学し、メッサーシュミットというドイツの航空機メーカーの副社長にまでなった、ハビビ元大統領だったことに気が付いた。
雰囲気はヨーロッパ風であったが、夕方四時になるとイスラムの礼拝を呼び掛ける声が聴こえて来て、皆が礼拝堂に向かう風景はやはりインドネシアだなと少しほっとした。