2019.01.25
最近のニュースに私的コメント
前ジャカルタ知事の復活
二年前のジャカルタ州知事選挙活動中に、イスラムを冒涜したとの罪で二年間の刑に服していた、当時現役の知事であった通称アホック氏が、刑期を終えて昨日出所した。
ジョコウィ大統領がジャカルタ州知事の時に副知事として補佐し、任期途中で大統領に当選した後は州知事として辣腕を振るって来た。
その歯に衣を着せないストレートな発言は庶民から絶大な支持を得ていたが、真意は知らないが、『あなた方イスラム教徒はコーランに惑わされているから私には投票しないだろう』という主旨の一言で失脚し、犯罪者として投獄されてしまった。
その間、夫人と離婚し、その夫人の警護官であったイスラムの女性と再婚することを決めたらしい。イスラム教徒はイスラム教徒としか結婚出来ないから、このことはイスラム教徒ではないことで批判され、差別されて来たアホック氏がイスラム教徒に改宗することを意味する。仲を取り持ったのは知事の時に副知事を務めていた人間であるらしい。
今年の4月に予定されている大統領選挙に立候補することはあり得ないが、その次の5年後の選挙では現役のジョコウィ大統領が今回の選挙で再選されたとしてもそこで終わりであるから、これからの5年間でアホック氏は次期大統領を目指して基盤固めをするのではないかと予想している。
もしもアホック氏が大統領になり、知事時代のように辣腕を振るうと、インドネシアは色々な面で急速に発展するのではないかと思われるが、既得権組みからは猛烈な反発と妨害を受けるだろう。
今回の大統領選挙は概ね現役のジョコウィ大統領が勝つと思われるが、5年後の選挙はインドネシアにとっておおきな分岐点になるような気がする。