技術専門学校ATMI SOLO視察
某企業のインドネシア側合弁相手企業社長が卒業した技術専門学校ATMI SOLO<http://www.atmi.co.id/>を訪問し、そこの幹部から色々話を聴かせてもらいました。
インドネシアでは一般的にPOLITEKNIKと呼ばれている学校で、日本では技術系の短期大学に相当しますが、この学校は元々はスイスのカトリック系団体により設立されたもので、高校課程三年と短大課程三年からなり、現在は1000名くらいの学生が勉強しています。
科目の2/3が実技で、1/3が専門知識の座学で構成されていますが、面白いのは同じ名前のPT ATMI SOLOという金属機械加工会社の工場現場がそのまま実技の場所として活用されていることです。
学校の運営費用はこの会社からの売り上げと父兄からの学費(年間約20万円)で賄っているため、インドネシア政府からの補助金や企業からの寄付金は一切無いとのことでした。
4ヘクタールの広い構内に設置されたそれぞれの加工機械はドイツ製と日本製の一流メーカーのものが揃っており、各機械に会社の技術者と学生が一組になって作業をしている様子は、若い技術者を育成するための一つのお手本になると確信しました。
日本では企業内で似たようなことをしていると思われるのですが、このような専門学校があっても良いのではないかと思ったりしました。いや、ものつくりの日本であるからこそ、このような教育の仕組みが必要だと思います。
専門学校からは毎年200名以上の学生が技術者として企業に就職していますが、募集人数はその4倍でまさに売り手市場であるとのことでしす。
在学時から父兄が負担する学費を奨学金として提供して紐付けにしておいて、卒業後は日本の本社で3年間の研修を受けさせ、その後にインドネシアの現地法人で技術者として活躍してもらうケースが理想的であるようです。