爺さんが孫に語って聞かせたい日本史
日本という国は今から3000年くらい前に今の天皇陛下のずっと前のご先祖様が作ったと伝えられているのだ。
それ以来日本人は天皇陛下を敬い続けて来たのだが、天皇陛下が直々に政治を行ったり、軍隊を指揮したりすることはほとんどなく、その時々の権力者が天皇陛下に代わって日本という国を管理して来たのだ。
このような国の形が3000年も続いて来たのは世界の中で日本だけで、このことは日本人が誇りにすべきことで、かつ絶対に忘れてはいけないことなのだ。
そんな日本は海に囲まれた国で、大陸の国々のように周りの他国を攻めてそこの富を取り上げて豊かになることは出来なかったので、互いに分け合って譲り合い、助け合うことで豊かに生きることを当たり前として来たのだ。
しかし、今から400年くらい前にイギリスで起きた産業革命で蒸気機関などが発明された後、ヨーロッパ人達は大海原を越えて、富を求めてアメリカ、アフリカ、そしてアジアへと進出し、今から百年くらい前には日本を除く全ての国や地域を植民地にして支配たのだ。
その頃の日本は戦国時代で、当時の日本の軍隊は世界最強と言われており、さすがのヨーロッパ人達も怖くて日本だけには手だし出来なかったようなのだ。
それに当時の日本は経済力も世界一で、外国と貿易をしなくても自足自給で生きていけるだけの力があったので、鎖国をしても平気だったのだ。
しかし、軍事力も経済力もヨーロッパの国々に叶わなかった他の国々は、日本のように植民地にされるのを拒絶出来なかったのだ。
そんな日本も今から150年くらい前にはアメリカとヨーロッパからの植民地化を目的とした開国の圧力に耐えられなくなり、なんとか植民地化の道は避けて、逆にヨーロッパに学んで急速に近代的な国に変わったのだ。
ところが人間というものは欲深い生き物で、お金が使われてからというもの、お金に対する欲望が果てしなくなり、そのためには世界支配すらを目指す勢力が存在していたことに、それまで鎖国を続けていた日本はうっかり気が付いていなかったのだ。
急速に富国強兵を進める日本という存在は、彼らにとっては決して好ましいものではないため、彼らの策謀により日本はこの後にいくつかの戦争をせざるを得ないことになり、ロシア、中国、イギリス、オランダ、フランスとの戦いには勝ったものの、最終的には74年前にアメリカとの戦争に負けてしまったのだ。
それからの日本はアメリカの仮面を被った世界支配を目指す勢力の監視下に置かれ、彼らの意志に従うことを余儀なくされ、今でも普通の国としては当たり前の、自分の国を自分の力で守ることが出来ないままなのだ。
そればかりではなく、経済的に強くなり過ぎたために、30年前からはデフレ経済という仕組みに押さえこまれ、国民が働いて稼いだお金は使わないで貯めるばかりとなり、そのお金はかの勢力に上手く利用されている始末なのだ。
しかし日本国民のほとんどはそのことに気が付いていないのと、元々質素倹約を良しとする国民性から、国をリードする政治家も触らぬ神に祟りなしとばかりにそのことには触れないのだ。
日本を良くするも悪くするも国民一人一人の意識であると信じているが、我々の時代に日本を良い方向に変えられなかったことがとても残念で悔しい。