ハラルとハラム
イスラム教徒の数が世界最大のインドネシアにおいて、イスラムの戒律上許されるもの(ハラル)と許されないもの(ハラム)についての話題が年々増えています。
ハラル(Halal)商品は食べたり飲んだり、または体に触れても良いですが、ハラム(Haram)商品はそれが禁止されます。
良く知られているハラムなものでは、アルコール飲料や豚肉があります。
これらはハラムの表示がなくてもほとんどのインドネシア人やインドネシアに関わる日本人はハラムであることを知っています。
ではアルコール類を使っているものは全てハラムかと言えばそうでもないようです。
注射を打つ前に肌を消毒殺菌するためのエチルアルコールはハラルであるようです。
また、ハラルの認証を得るためには、原材料から最終利用者に至る全ての経路において、ハラルと認められる取扱いを要求されます。
商品の材料がハラルであれば良いと言うことにはならないのです。
このように非常に厳しく複雑な決まりをクリアしたものだけがハラル認証を受けられるのですが、インドネシアにおいては数年以内にハラルであるかハラムであるかの表示が法律で義務付けられることになっています。
スーパーとかの店舗で包装されて売られている商品は表示出来ると思うのですが、道端や伝統的な市場(Pasar)で売られている肉や野菜はどのようにして対処するのでしょうか。
なかなか対応が大変でしばらくは混乱するのではないかと心配しています。
しかし、認証機関は膨大な申請を受け付けることになり、収入も膨大な額になるのでしょうね。
因みに、ナイジェリアにおいて数年前からキリスト教の学校から女子生徒を大量に誘拐しているボコ・ハラムと言うテロ組織の名前の意味は、イスラムの戒律上認められない西欧の教えと意味だそうです。