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2023.03.08 最近のニュースに私的コメント

又しても税関職員の汚職

昨夜のテレビニュースによると、税関職員が1億円近くの資産を不正に持っていた疑いがあり、数10億円前後の銀行取引があったことも判明し、汚職撲滅委員会KPKが捜査に当たっているとのことでした。
このニュースを聴いて思い出したのがスハルト時代の税関職員による組織的汚職でした。
輸入手続きを進めるためには35ヵ所の部署から認可を得なくてはならず、それぞれに賄賂を渡すのが当然とされており、オフィスボーイでさえもタクシーで通勤し、昼は近くの日本食レストランで食事をする程の豪勢さでした。
しかしその余りにも度を超えた汚職に対する海外からの非難に耐えかねたスハルト大統領は、税関総局の権限を全て取り上げて、スイスの検査機関であるSGSに丸投げしたのでした。
多くの税関職員は仕事を失い大きな社会問題となったのでしたが、そこは独裁者の力で強引に推し進めた感じでした。
その後、SGSに代わるインドネシア国内組織としてSUCOFINDOが設立され、税関にも仕事が戻されて今日に至っています。
あれから約40年が経ちますが、税関職員も代替わりして、そろそろあの惨事を忘れたのかもしれません。