2024.09.30
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スハルト元大統領に国家英雄の名誉が与えられる
1968年から1998年までの30年間にわたり、軍事独裁政権を基に、経済開発を進めた第2代大統領の故スハルト氏に国家英雄の名誉が与えられました。
1998年5月のジャカルタ大暴動の責任を取らされる形で辞任してから、26年振りの名誉回復となります。
スハルト元大統領には、1998年の暴動だけでなく、1965年のインドネシア共産党によるクーデター事件の後の、50万人とも言われる赤狩りの犠牲者の暗い過去が付いて来ます。
3人の息子と2人の娘、そしてその他親族による、大統領の威厳を笠に来た多くの特権乱用も犯罪的な過去と言えるでしょう。
しかし、前任のスカルノ大統領が社会主義に染まり、経済的に破綻した国家を30年間で建て直した実績は、誰もが認めるものでしょう。
間もなく大統領に就任するプラボウォ氏が、義父でもあったスハルト氏との関係で問われる、自身の暗い過去を清算するために動いたのかもしれません。