インドネシアの双子の太陽

断食明けの大祭連休中とその後のプラボウォ大統領の外遊中に、プラボウォ政権の閣僚数名がジョコウィ前大統領の私邸を訪問し、記者から訪問の理由を聴かれたその中の一名が『私のボスですから』と答えたことで、この国には指導者が二人居るのかと、双子の太陽と呼ばれて問題になっています。

確かに昨年の10月に大統領は交代したはずなのに、ジョコウィ前大統領の人気は衰えず、テレビへの露出度もプラボウォ大統領と変わらないほどの状態が続いているのは確かに不自然です。

これを懸念したのか、ジョコウィ前大統領の前任者である、ユドヨノ元大統領は『元の国のリーダーは発言を慎むべきだ』と発言しました。

2014年に政権をジョコウィ前大統領に譲ったユドヨノ元大統領は、退任後はほとんど政治的に露出することがなく、ジョコウィ前大統領が一身に注目を浴びた感じでした。

ジョコウィ前大統領には傍目にも気を遣っていたプラボウォ大統領も、内心は不快に感じているのかもしれません。

トランプ革命の影響でインドネシアも大変な時期を迎えている時に、本来は硬派のプラボウォ大統領が、癇癪を起して騒ぎを起こさないことを祈っています。