2012.08.31
最近のニュースに私的コメント
多発する暴力事件が意味するものは
インドネシアの各地で宗教、種族、果ては学校など、異なるグループ間での暴力による争いが多発している。東部ジャワのマドゥーラ島では少数派のシーア派の住民が、多数派のスンニ派の住民に家を焼かれて、さらなる襲撃を恐れて警察が保護する体育館で避難生活を送っている。スカルノハッタ国際空港の近くでは、暴走した車に乗っていた暴徒のうち三人が、警察の制止を無視したため撃たれて死亡した。2004年以降、ユドヨノ大統領が推し進めて来た民主化と経済成長はかなりの成果を上げたと、自他共に認めて良いと思われる。しかし、そこから発生している様々な格差が社会の歪となり、日本人のようにじっと我慢することを得意としないインドネシア人の心の中に、ささくれとなって残っているのではないかと危惧している。