2012.09.12
最近のニュースに私的コメント
インドのタタ自動車も低価格車で市場参入
インドのタタ自動車がインドネシアで80万円台の自動車を販売する計画を打ち出した。
インドネシアでは日本の自動車メーカーが市場の90%を占めているが、普通車でも日本の価格の2倍近くになり、年収が30万円以下の庶民にとってはまだまだ高嶺の花である。
しかし、80万円となると、最近急激に増えている中間層が、少し無理をしてローンを活用して買いたいと思うに違いない。日本車のシェアは多少は喰われるだろうが、新たな巨大な購買層を生み出す可能性が高い。タタもそこに目を付けたに違いない。
しかし、今のジャカルタでこれ以上の自動車が走ったらどうなるのか。今の状況でも5年後には自動車総数の面積が道路面積を上回ると言われている。最近はガソリンの供給不足が頻繁に起きている。
今月決選投票が行われる次期ジャカルタ知事選挙や、2年後の大統領選挙の大きなテーマになっているが、これらの問題に対する根本的な解決策は見えていない。いつまでも経済成長のプラスの面ばかりを追求して、マイナスの面を見て見ないふりを続けるのは無理であることは知っているはずなのに、もうどうにも止まらないと言った状況になりつつある。
次期政権の課題は現ユドヨノ政権が残した、民主化と経済成長の歪を解消することにある。インドネシアの政治家は日本の政治家と違って実行力があるから不可能ではないと確信している。