2012.09.20
最近のニュースに私的コメント
首都ジャカルタの新知事
現職知事の通称ホケ氏とソロ市長の通称ジョコウィ氏の間で行われた決選投票は、得票率46%対54%で挑戦者のジョコウィ氏が勝利した。奈良市長が東京都知事に選ばれたようなものだ。得票率は拮抗しているが、ジャカルタ都民は革新政権を選んだ。ジョコウィ氏の話はとても具体的で、ソロ市での施策も非常に具体的で市民から大きな評価を得ての挑戦であった。副知事候補を中国系インドネシア人アホ氏に指名したことも、永い間表の政治から華人を排除して来たインドネシアでは画期的な出来事である。日本の政治家に較べても言動が抽象的で観念的なインドネシアの政治家の中で、ジョコウィ氏は異彩を放っていたのだろう。そう言えば、かつて30年の長期政権を支配したスハルト氏も言動は非常に具体的であった。政治家には政治家の言葉で、経済人には経済人の言葉で、農民には農民の言葉で判り易く語っている姿をテレビでよく観た。日本版のジョコウィ氏の登場が待ち遠しい。