インドネシアで仕事をする時の小話的アドバイス 【数字が解読出来ない】
インドネシアの人達の書く数字は独特のスタイルを持っています(彼らから言わせれば日本人の数字の方が変なのかもしれませんが)。基本的にはタイプライターやパソコンで資料や伝票を作成するので頻繁に困ることではなかったのですが、手書きの資料や帳票が来ると解読出来なくて頭が痛くなったものでした。
特に4と6はどちらもαを反転したような表記でよく読み違えました。7と9も首の下がくっ付いているかいないか微妙な違いしかなく、注意を要しました。政府機関が発行する証明書も、本文は印刷された定型文なのですが、発行日とか許可番号が手書きの場合が多いので、翻訳の時は拡大鏡で分析するようなことも必要となります。
三桁毎の区切りを表示する記号も日本とは使い方が逆のため要注意です。日本では三桁の記号がコンマ( , )で、ゼロ桁がピリオド( . )ですが、インドネシアではこれが逆に使われます。オランダもインドネシアと同じ表記ですので、植民地時代の名残なのかもしれません。
アルファベットも独特の表記スタイルがあります。それでもインドネシア語の表記がローマ字であるお陰で、外国人はどれほど助かっているか、先人達の先見性には敬意を表します。もしもジャワ語が公用語だったら、私の人生も違ったものになっていたはずです。
しかし、旧綴りが未だに使われている場合は読み方に注意が必要です。成田空港の案内板でも30年前はジャカルタをDJAKARTAと表示していました。新綴りのJは旧綴りではDJだったのです。実際、これをドジャカルタと読んだ人も居たくらいです。
逆に、古都ジョグジャカルタはJOGJAKARTAと表記されますが、旧綴りではヨグヤカルタと発音されるため、今でもその読み方をする場合があります。
DとJの使い方の違いの次に多いのが、OEとUの使い方です。氏名に旧綴りのOEを使う人は今でもたくさんいます。OEの発音は厳密にはUと少し異なりますが、オエではなくウです。ジャカルタ国際空港の名前は初代大統領スカルノと副大統領ハッタの名前を採って、SOEKARNO-HATTAと呼ばれているのは皆さん良くご存じかと思います。