2020.09.07
インドネシアでの仕事のアドバイス
インドネシア進出準備
インドネシア進出の落し穴 13-1.品質管理
1980年代後半にはインドネシアにおいてもISO9000の取得がブームとなりました。
多くの地場の企業はこぞってその取得に走り、ISO9000のファイルを管理するための立派な部屋を用意して、訪問客には誇らしげに紹介したものでした。
しかしISO9000は品質管理体制を評価するものであり、製品の品質レベルを高めるものではないことを果たしてどれだけ多くの経営者が理解していたのか疑問です。
品質とは作り込むものであると教えられた日本人にとっては、当初は取得のメリットにあまり意義を感じられなかったのもそれが理由と思われます。
しかし、インドネシア人とっては経営者ばかりではなく、生産現場のオペレーターに至るまで、ISO9000を取得しているからわが社の製品は高品質だと安心しているように見えました。
これは、工場の通路に品質第一とか品質向上といったスローガンが書かれたポスターを掲げることで、品質が良くなると勘違いする国民性に通じるものです。