2021.07.02
インドネシア進出準備
リスクベースの事業認可(Risk Based Approach)とは
2020年11月に成立した雇用創出法案、いわゆるオムニバス法では、事業の認可に際してその事業のリスクにより取扱が変わるとされています。
この制度はリスクベースの事業認可(Risk Based Approach)と呼ばれており、大体以下の様な考え方で成り立っているようです。
リスクの対象となる要因
a.健康
b.安全
c.環境
d.資源活用
リスク評価の条件となる要因
a.事業活動の種類
b.事業活動の条件
c.事業活動の場所
d.資源の制約
e.不安定リスク
リスク評価の段階
a.起きる可能性はほとんど無い
b.起きる可能性は小さい
c.起きる可能性はある
d.ほぼ確実に起きる
リスクの格付け
a.低リスク事業活動-監視タイプ1
b.中リスク事業活動
b-1.中の低-監視タイプ2
b-2.中の高-監視タイプ3
c.高リスク事業活動-監視タイプ4
リスク格付け別認可条件
a.低リスク事業活動-監視タイプ 1 →事業認識番号NIBだけで認可
b.中リスク事業活動-監視タイプ2/3→事業認識番号NIB+標準認証で認可
c.高リスク事業活動-監視タイプ 4 →事業認識番号NIB+標準認証+許可で認可
評価はインドネシア産業別標準分類KBLIに沿って、関係各省庁が担当するようですが、実際にどのように処理されるのか未だ良く分りません。
数十年かかると言われる全関連法案の整理を短期間で実現するためのオムニバス法案であり、投資を促進して雇用創出に繋げるという大統領の意気込みは理解出来るのですが、エリート官僚の理念だけが先行していて、果たして現場が付いて行けるのか、少し心配な面もあります。