2022.10.06
最近のニュースに私的コメント
インドネシア人に求められる危険予知能力
東部ジャワ州マラン市で発生したサッカー試合での暴動による死者数は最終的に131名になったようです。
昨日はジョコウィ大統領も現場を視察して、真相究明独立チームによる調査を出来るだけ迅速に進めるよう指示していました。
大統領の説明によると、十数か所ある観客席の出口のうち当日開けられていたのは2ヵ所だけで残りは施錠されていたため、この2ヵ所に催涙ガス弾から逃げようとした5万人前後の観客殺到し、131名のほとんどは押し倒されて圧死したとのことです。
この種の話を聴く度に思い出すのが、40年くらい前にインドネシア工場で危険予知活動を導入した時の苦労です。
刃物が回転する機械での作業が多かったので、油断をすると手の指が切断されるため、毎日のように口を酸っぱくして注意していました。
そして、当時日本の社内で展開されていた危険予知活動を、小集団活動と併せてインドネシア工場でも導入し始めました。
しかし、自分の安全は自分で守ると言う意識が非常に低く、安全器具などを装備しても面倒臭いとか、暑苦しいとか、作業の邪魔になるとかの理由で、目を離すと直ぐに除ける始末でした。
自分の安全が大事ではないのかと問い詰めると、最後には『神の思し召しのまま』と来られるのには閉口したものでした。
暴動や火災などの万が一の事態を想定して、一般観客の逃げ道を確保しておけば、このような惨事に至らなかったでしょう。
犠牲者のご冥福をお祈り致します。