2025.05.21
コンサルタントの独り言
グローバリストに追従した2000年前後
インドネシアから帰国してから暫く経った2000年頃に、当時勤務していた会社の全社プロジェクトとして、グローバルサプライチェーンの改革に取り組みました。
企業基幹業務システムとしてドイツ製のSAPを国内・海外の全法人に導入し、グローバル化・シームレス化・シンクロ化されたグローバルサプライチェーンを構築するのが当時の使命でした。
それに関する情報やノウハウを得るために、アメリカに本部があるNPO法人のサプライチェーン・カウンシルに加盟し、日本支部の主要メンバーとしてアメリカで毎年開催されるイベントにも参加しました。
当時の会場で頻繁に唱えられていたフレーズは、『中国中心のサプライチェーン』でした。
要するに調達・生産・納入で構成されるサプライチェーンの、あらゆる商品の調達と生産を中国に移転することで、価格競争力を高めようと言う時代でした。
30年間、世界中の工業国は中国を世界の工場と称し、生産拠点を移転して来ましたが、自国内ではほとんど何も作れないことに気が付いて唖然としたアメリカは、安全保障と経済の両面での問題から、生産機能を取り戻すべく政治工作を始めました。
今にして思えば、私は何も考えずにグローバル化は正しいと信じ、それに向けて突進していました。
そして、観点をインドネシア進出支援に変えて見ると、今でもグローバリストに加担しているのではないかと疑問に感じることがあります。
そうならないためには、インドネシア進出事業が、日本とインドネシア両国の利益になることが大前提であると思い、それを標榜して仕事をさせてもらっています。