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2013.03.28 業種別投資環境

11. 情報通信技術分野

 本書はインドネシア共和国大統領令2010年36号、投資において閉鎖されている事業分野、及び条件付きで開放されている事業分野リストに沿って、それらの投資条件を解説すると共に、各事業分野の技術開発、サプライチェーン、マーケットなどについて、現地駐在当時の経験、その後の現地調査、現地政府機関および業界団体組織からの情報、テレビなどのメディア情報そしてインターネット上の情報を基にまとめたものです。

 尚、投資において閉鎖されている事業分野、及び条件付きで開放されている事業分野についての解説は簡略的にまとめてありますので、詳細は日本語版オリジナルリストにて確認することをお薦めします。

 基になっている大統領令2010年36号は、投資環境の向上や競争力の強化を目的として、2013年第3四半期をめどに改定される予定ですが、変更の程度に合わせて本書を改定することも考えられます。

11-1. 投資が閉鎖されている事業分野

無線周波数及び衛星軌道の監視基地の運営管理
解説:具体的には衛星を使って映像、音楽、データなどを配信するネットワークの運営のことを言います。

11-2. 投資が条件付きで開放されている事業分野

コミュニティー放送機関(LPK)、電気通信キオスク、家屋及びビルへのケーブル設置、インターネットキオスク
解説:中小・零細企業、協同組合のため留保される分野で、インドネシア組合・中小企業省の定義によると、小規模・零細企業とは、土地・建物を除いた資産が2億ルピア以下で年商が10億ルピア以下、中規模企業とは、土地・建物を除いた資産が2億超から100億ルピアまでとなります。

コンテンツサービス(リングトーン、プレミアムテキストなど)、コールセンターなどの電話の付加価値サービスプロバイダー
解説:インドネシア人またはインドネシア法人とのパートナーシップ(合弁に限らない)が義務付けられます。

ネットワークプロバイダー
解説:サービスのタイプにより、外資は最大49%から95%までに制限されます。

ラジオ・テレビ公共放送機関
解説:インドネシア国営ラジオ(RPI)、国営テレビ(TVRI)、ローカル公共放送機関(LPPL)の独占に限られます。

報道会社、民間放送機関、契約放送機関
解説:内資100%企業に限定されます。但し、民営放送機関と契約放送機関は、総資本の20%を超えない額で、少なくとも2人以上の株主が保有することで、外資による追加投資・拡張が可能となります。

メールプロバイダー
解説:外資は最大49%までに制限され、かつ郵便分野の法規に応じることが条件となります。

11-3. 技術開発

2011年時点での通信インフラ普及状態は以下の通りです。

1.村単位での電話普及率:91.73%
2.州都単位での光ファイバー普及率:100%
3.県・市中心部での光ファイバー普及率:64.98%
4.州都単位での国内回線インターネットハブ設置率:24.2%
5.主要4都市での国際回線インターネットハブ設置率:20%
6.村単位でのインターネット普及率:9.2%

2012年よりテレビのデジタル放送が開始されます。

11-4. サプライチェーン

2010年にインドネシア通信情報省の審査を受けた主な通信機器の種類別・上位3原産地別の台数実績は以下の通りです。中国製品が圧倒的に市場を占拠していることが窺えます。
携帯電話:中国877、韓国24、台湾14
無線LAN:中国104、台湾36、アメリカ13
モデム:中国106、台湾、9、日本3

11-5. マーケット

2008年から2010年にかけての、用途別電波帯域利用増加率は以下の通りです。

衛星通信:125%   
地上局通信:151%
地上モバイル通信(公共):159%  
地上モバイル通信(私用):82%
テレビ・ラジオ放送:106%

11-6. 主要な情報源

インドネシア通信情報省

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