2013.07.06
最近のニュースに私的コメント
インドネシアでお酒が飲めなくなる?
インドネシアはイスラム教徒が全国民の約90%を占めているが、イスラム教を国教としないで政教分離を行っているところが、異教徒である外国人にとって大きな利点であると信じて来た。
そのためか、田舎のコンビニでもビールは販売されており、外国人が多く宿泊するホテルでは、世界中のお酒を揃えたバーがあるのが普通である。また、南ジャカルタ市にある繁華街BlokMでは、日本人用の多くのカラオケキャバレーが営業している。
しかし、違法なお酒に関わる犯罪や死亡事件も増えつつある。
そして民主化の名の下に展開される色々な住民運動の一環として、アルコール飲料の全面禁止を求めるイスラム団体の動きが目立ち始めている。
アルコール飲料はイスラムの教えに反し、社会問題引き起こす元凶だとして全面禁止を求める主張は、あまりにも短絡的で、インドネシア建国の5原則Pancasilaにある宗教の自由に反するのではないかと思う。
経済の急成長に伴う貧富の格差に苛立った貧困層の怒りが、イスラム教の名の下に形を変えて、偏狭な社会に向かわないことを願っている。