2014.09.30
最近のニュースに私的コメント
混迷が始まったインドネシアの政局
初めての庶民出身の大統領選挙結果が憲法裁判所で認められてほっとしたのも束の間、敗訴したプラボウォ陣営が地方政府の首長選挙を有権者の直接選挙から地方議会の間接選挙に戻す法律を通してしまいました。
現在の地方議会の勢力は、国会も含めてプラボウォ陣営が多数を占めているため、ジョコウィ大統領の政策が色々な面で制約を受けることが予測されます。
この議案が国会で採決される前、間もなく退任するユドヨノ大統領は反対することを表明し、彼の所属する民主党が反対派に組することで議案は却下されるものと安心していました。
しかし、ユドヨノ大統領が国連総会に出席している間に採決された際、民主党議員のほとんどが退席したため、賛成派多数で採決されてしまいました。
噂によると、プラボウォ陣営から国会議長の席を約束された民主党の幹事長が寝返り、退席の指示を出したとも言われています。ユドヨノ大統領はアメリカでこの事態を知り、激怒したが、これすらも予め計画されていたことで、政治的な演技だとも言われています。
プラボウォ陣営を担ぐ既得権派とジョコウィ陣営を担ぐ庶民派の闘いは始まったばかりで、10月20日からの第1期5年の間は混乱が予想されますが、インドネシアの人達の良心を信じて見守って行きたいと思います。