2017.04.21
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ジャカルタ特別州の知事選挙
ジャカルタ特別州の知事選挙の結果は現役のアホック氏ペアが48%、新人の元文化教育大臣アニス氏ペアが52%の得票率となり、今年の10月から知事はアニス氏に代わることになった。
アホック氏敗北の大きな要因は、遊説先であるプラウスリブでのイスラム侮辱発言問題が挙げられるが、結局のところ検察は侮辱発言の証拠は特定出来なかったと、選挙直後に結論付けた。
選挙運動期間中はこの問題がもっぱら取り上げられて、表面的には宗教対立の選挙であるかのようにも見られた。
しかし、実際には三層からなる勢力争いの代理戦争のようにも思えた。
第一層はジャカルタ知事という利権を支配したいグループの争いであり、第二層は2年後の次期大統領選挙をにらんだグループの争いで、第三層はアジアの覇権を争う中国共産党とアメリカの争いである。
日本政府がこの代理戦争に手を染めることは考え難いが、親中派の大物国会議員が日イ友好の名の下に、中国共産党との橋渡しをしているのではないか、それだけが心配である。