2017.05.10
インドネシア進出、成功と失敗の分岐点
インドネシア進出、成功と失敗の分岐点-1 進出決断の理由
進出に当たっての動機は、日本国内での大手取引先からの進出要請、新たな消費市場の開拓、コスト競争力を維持向上させるための製造拠点の移転など様々です。
動機となった要件を満たす国や地域はどこなのか、社長さんたちは色々なセミナーに参加したり、現地視察ツアーに参加したり、または既に海外進出を実現している知り合いの企業を訪問したりして情報を集めます。
少なくとも一年、長いところでは三年くらいかけて調査を続けた結果、インドネシアまたは他の国への進出を決断することになりますが、その決断を裏付けるものは何でしょうか?
もちろん、投資に見合う利益が確保出来ることでしょう。しかし、数字で緻密に計算された結果でしょうか?その数字の裏は取れていますか?少なくとも向こう5年間の試算はしていますか?
どの商品がどれくらいの価格で、どれくらいの量で売れるのか、販売チャネルになってくれそうなところを訪問してみましたか?
その販売に対応するための生産コストはどれくらになるのか、人件費、材料費を細かく計算しましたか?材料はどのようにして調達するのですか?
生産体制を構築するための投資金額はいくらくらいになるのですか?工場は自前のものを建てるのですか、それともレンタル工場を利用するのですか?
以上の売上とコストから利益は確保出来るのですか?投資金額は何年で回収出来るのですか?
と言うような内容の売上計画、投資計画、人員計画、資金計画、損益計画、原価計算を5ヵ年分にわたり詳細な試算をした上で判断を下す社長さんと、感覚で判断を下す社長さんではその後の道筋は当然違ったものになります。