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2017.05.17 インドネシア進出、成功と失敗の分岐点

インドネシア進出、成功と失敗の分岐点ー3 進出形態

 インドネシアに進出すると言っても色々な形態があります。以下に人・物・金の経営資産の負担が比較的に軽い順に紹介します。

 ①輸出商社を通した輸出:基本的に国内取引の感覚で日本国内の商社に売り渡すだけですので、インドネシア市場に適した商品を用意する以外に新たに必要となる要因はありません。但し、当然ながら商社は手数料を取りますのでその分の利益は減ることになります。

 ②現地輸入販売代理店を通した輸出:インドネシア国内に販路を持ち、輸入ライセンスを所有する現地の代理店に輸入販売を委託する方法です。輸出業務はほとんどを日本国内の乙仲に任せることが出来ますが、現地代理店との価格、品質、納期などについての交渉は自身で行う必要がありますので、貿易についての知識と英語能力が必要となります。

 ③駐在員事務所を開設しての輸出:駐在員事務所そのものは営業活動が出来ませんので輸入販売は②にあるような現地の輸入販売代理店を使わなくてはなりませんが、市場開拓、調査、顧客サービスは自社の人間が直接行うことが出来ますので、現地の営業事情がブラックボックスになることを避けることが可能となります。

 ④現地企業との業務提携:輸入販売だけでなく、技術指導による製造活動を委託する方法です。技術が流出する危険性がありますので、契約書などで法的な牽制機能を整備しておくことが肝要です。上記の通り技術指導のための人材派遣や図面や仕様書の英語化が必要となります。

 ⑤インドネシア国内企業の設立:信頼出来るインドネシアの個人または法人に資本金を貸し付けて国内法人を代理で設立してもらう方法です。国内法人は最低資本金が最低Rp.50,000,000(約50万円)ですので、資金負担の問題を解決する一つの方法です。但し、最悪の場合は会社を乗っ取られることもありますので、信頼できる相手がいる時のみ有効です。

 ⑥インドネシア外資企業の設立:インドネシア進出、成功と失敗の分岐点-2で述べたことですが、最低投資額Rp.100億、最低資本金Rp.25億が条件となるため、資金的な負担が大きくなります。また、駐在員を派遣する必要も出て来るのが常ですのでハードルは高くなります。