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2018.05.03 最近のニュースに私的コメント

中国の呼称の変遷

 最近のインドネシアのテレビニュースを視聴していると、中国のことをTiongkok(中国の北京語発音?)と呼ぶケースが多くなっている。
 1965年の共産党クーデターは中国が裏で支援していたとのことで、その後の30年間のスハルト政権時代前半は中国と国交断絶して、中国のことはCina(チナ)と呼ぶのが普通であった。そして華人系インドネシア人もOrang Cina(オランチナ)と呼ばれていた。
 しかし、1990年に両国の国交正常化が行われ、2004年以降の2期10年間のユドヨノ政権による民主化の下、華人に対する表面的な抑圧は無くなったように見える。
 この『Cina』から『Tiongkok』への呼称の変遷は、日本における『支那』から『中国』への呼称の変遷に良く似ているように思える。
 多くの人がご存知のように、『China』は今から約2200年前に現在の呼称での中国を始めて統一した秦王朝が語源とされている。この秦の発音(チン)が後に英語では『China』になりインドネシア語では『Cina』、そして日本語では『支那』となった。
 英語圏では未だに『Tiongkok』ではなく『China』で通っているのに、日本では『支那』と呼ぶと非難される。そしてインドネシアでは何故か『Tiongkok』に変わりつつある。