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2018.12.18 インドネシア進出準備 現地責任者の必須予備知識

OSSへの期待

 2018年6月に”Online Single Submission”いわゆるOSSと呼ばれる新たな投資認可システムが導入された。
 これはジョコウィ大統領の肝いりの新制度で、その名の通りインターネット上のサイトからの、一回の申請で投資に関わる認可が全て取得出来るというものである。
 しかし全ての認可と言うのは少しオーバーで、事業認可、建設許可、輸入許可、外国人労働許可などの主なものだけで、それ以外の多くの認可は従来のままである。
 このシステムの特徴は『事業識別番号Nomol Induk Berusaha:NBI』であり、これが前述の主な認可に代わることである。
 NBIを取得するためには、新規投資の場合は先に会社を設立しなくてはならないという、従来の流れと順序が逆になっているため多少の困惑はあるが、国内投資は元々会社設立の前に投資申請が必要ではなかったので、その意味では同じになったとも言える。
 しかし、外国資本の場合は、会社設立の後に事業識別番号を申請した際に、ネガティブリストに違反しているとして却下される可能性もあるため、投資調整庁の幹部は会社設立の前に相談して欲しいと話している。
 以上のことは色々な機関が解説していることであるが、先般、支援しているある合弁会社がOSSを使ってあっと言う間に投資認可を済ませてしまったのには驚いた。
 会社登記も素早かったのであるが、投資認可は自分達でオンラインサイトに入力してNBIを簡単に取得してしまった。もちろんこれだけで事業を始められる訳ではないが、その手際の良さは狐に騙されたような気分であった。
 ジョコウィ大統領はインターネットを活用した行政やビジネスを実現することを重要視しているが、今後もこの調子でどんどん簡素化を進めてくれることを期待している。