2019.03.05
最近のニュースに私的コメント
泥仕合になりつつある大統領選挙運動
元国軍の将軍が、1998年5月のジャカルタ暴動の黒幕は当時国軍のトップであった、現法治調整大臣のウィラント氏であると暴露した。
あの暴動は当時国軍特殊部隊の司令官であった、次期大統領選挙の候補者であるプラボウォ氏が、デモを指導していた学生を射殺するように命令したことで収拾が付かなくなり、スハルト政権の崩壊に繋がったと聞かされていた。
ウィラント氏は現役の大統領を支持している政党の幹部でもあり、真相は分らないとしてもジョコウィ大統領側にとっては嫌なニュースだろう。
その一方で、プラボウォ氏を支持している民主党の幹部が麻薬中毒になって保護されたとのニュースが出て来た。
何やら大統領選挙の両陣営が政策議論からネガティブキャンペーンに方向転換したのかと勘ぐりたくなるようなニュースである。
政策議論で闘うのは良いが、もしもネガティブキャンペーンでの闘いになると、最後は国民の分断に繋がる。これは17世紀から20世紀にかけて、欧州諸国が植民地を統治する時に用いた常套手段である。
現在の欧州諸国にそのような力は既にないが、一帯一路と称して覇権を唱えている国が北にあり、隙あらば支配力を及ぼさせようとしていることを忘れて欲しくない。
ネガティブキャンペーンに夢中になり、決してラーマヤーナの世界に入り込んではいけない。堂々と政策議論を闘わして次期大統領を選んで欲しい。