2019.05.20
コンサルタントの独り言
現地責任者の必須予備知識
日本人としてイスラム教徒と如何に向き合うべきか
大袈裟なタイトルになってしまいましたが、40年間インドネシアのイスラム教徒達と接して来た、私の個人的な思いを綴ってみます。
よって、あくまでもインドネシアのイスラム教徒のみが対象となりますので、アラブ地域やその他世界のイスラム教徒全てについて語る訳ではありません。
インドネシアに駐在する日本人が一番戸惑うのは断食期間の飲食ではないでしょうか。
断食をしているインドネシア人スタッフの居る事務所で、果たして飲食をしても良いものかどうか分らず、私も最初は遠慮していました。
そんな私の態度に気が付いたインドネシア人のマネージャーから言われたのは、断食はあくまでもイスラム教徒個人とアッラーとの約束事であるから、他人、ましてはイスラム教徒でない日本人のあなたが気を遣う必要は全くない、ということでした。
これは逆に解釈するとアッラーとの約束事である一日五回の礼拝や、一生に最低一度のメッカ巡礼は、誰も口を挟んだり邪魔したり出来ないことなんだと理解しました。
インドネシア人の従業員は礼拝の時刻になると仕事を中断するから困ると口にする日本人を時々見ますが、そうであれば最初からインドネシアでの事業を考えないことです。
他人の敷地に入れてもらい、お前の敷地は使いにくいと言っているようなもので、だったら入るなよと言われるのが落ちです。
敬虔なイスラム教徒は仕事の話をしていも、Insyaallah『アッラーの御心のままに』という言葉を良く口にします。
これをどう解釈するかは難しいのですが、昔ビートルズのヒット曲であったLet It Beと同じと考えてはいけないと思います。
唯一絶対の全能の神の御心に従い、一番正しい選択肢であることを祈る心であると解釈して来ました。
以上、私的見解でした。