2020.05.22
インドネシア進出準備
インドネシア進出の落し穴:1-1.資材・部材の現地調達可能性
インドネシアに進出を検討している、または進出の準備をしている多くの中小企業をサポートさせて頂いておりますが、ほとんどの場合、なんらかの落し穴に嵌ってしまい、もがき苦しんでいるのが実情です。
そこで本ブログでは、進出の是非を検討する初期段階から、操業開始に至るまでの色々な場面で、日本の中小の製造業が陥り易い問題について、以下の分野別に実例を基に紹介します。
01.進出基盤の確立
02.現地法人設立
03.事業許可取得
04.外国人労働許可取得
05.輸入許可取得
06.人材確保
07.労働組合対策
08.地方政府認可取得
09.用地取得
10.工場建設
11.レンタル工場契約
12.資材調達
13.生産活動
14.受注納入活動
15.情報システム構築
16.財務経理活動
最初は1.進出基盤の確立についてです。
1-1.資材・部材の現地調達可能性
インドネシアは資源が豊富だから材料も安く手に入るだろう・・・くらいの安易な考えで、現地でのサプライヤの有無、価格、品質、納期をしっかりと調べないまま進出を決めてしまうケースがよくあります。
確かにインドネシアは天然資源に恵まれていますが、それらを工業資材にまで加工する産業が発達していないため、ほとんどのものは中国、韓国、台湾などに一旦輸出された後に、工業用資材として輸入されているのが実情です。
その結果、資材のサプライヤはありますが、輸入代理店である場合が多く、価格は中国、韓国、台湾に較べて高くなるのが常です。
金属材料のスクラップが使える場合は安く入手出来る可能性はありますが、品質の面でそれが許されない場合はコスト面で苦しい選択を余儀なくされます。
インドネシア商工会議所に問い合わせをして業者を紹介してもらうとか、インターネット上のイエローページやアリババのサイトで検索するなどして幾つかの候補を見つけた上で、出来れば事前に見積をお願いするなどして、実際に訪問して交渉しなくてはなりません。
インドネシア進出の目的が単にコストダウンだけの場合は、この段階でコスト計算をしっかりと行い、目途が立たないと分かった時点で進出先を変えるか、または見合わせるべきです。