2020.06.05
コンサルタントの独り言
魑魅魍魎の世界における日本とインドネシアの違い
アメリカでは黒人が警察官に暴行を受けて死亡した事件が全国規模の暴動に発展し、人種差別反対が世界中で叫ばれています。
現代の自由主義諸国において人種差別は許されないことです。
しかし、アメリカにおける人種差別の対象はアフリカ系に限らず、ヒスパニック系、そしてアジア系と広く深い社会問題で、簡単に解決出来るとはとても思えません。
一方で、自由主義社会以外の国々では今なお人種差別や人権弾圧が公然と行われています。
今回のアメリカでの問題は、元々は黒人市民と警察官の間の一事件であったはずですが、これを政治利用し始めた勢力が存在することは明らかで、そのため全国的な大規模暴動に発展した可能性は十分あります。
すぐに思い付くのが、この秋に行われるアメリカ大統領選挙に民主党から出馬するバイデン候補です。
そして、武漢コロナウィルス問題でトランプ大統領から強く非難され、米中新冷戦に直面している中国共産党です。
いずれもこの問題でトランプ大統領を次の選挙で落選させることが出来れば大きな利益を得られるからです。
これは一つの例に過ぎませんが、世界中で起こっている様々な事件や紛争の裏側には必ず謀略があると見て間違いないでしょう。
国際関係において謀略は当たり前であり、日常茶飯事であり、各国はそれを前提に外交政治を行っているはずです。
しかし、どうも日本だけは例外的存在で、善人の仮面を付けた魔物たちが、凶器を懐に隠して跋扈する魑魅魍魎の世界を、以下のような前文を謳った憲法を白旗のように掲げて陽気に闊歩しているようです。
『日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。』
一方でインドネシアはどうでしょうか。
300年以上のオランダ植民地政策の下に苦しめられ、日本が起こした大東亜戦争の結果独立を達成した後は、普通の主権国家として国軍を持ち、それを支えるための経済発展を続けています。
おそらく植民地時代の苦しい歴史から、魑魅魍魎の世界を肌を通して分っているのかもしれません。
明治維新以降の急速な欧米化で国力を付けてアジアの覇者となり、アメリカとの戦争で負けてからは経済のみが突出した国となり、Japan as number oneとか言っていい気になっているところを再びアメリカに叩きのめされて経済成長を自ら止めてしまった日本。
そんな日本をインドネシアの人達はどう見ているのか、本音を聴いてみたい心境です。