2020.06.11
思い出深きインドネシアの人達との付き合い
貴族の雰囲気を漂わせる御曹司
インドネシアでの現地側パートナーは貴族の雰囲気を漂わせる御曹司でした。
写真の父親は元警察軍のトップで、その気になればいくらでも私腹を肥やせる立場にある方でしたが、清廉潔癖な生き方を貫き、当時の独裁政権にも反抗して退陣させられただけでなく、自宅軟禁や出国禁止の処分を受けても意地を貫いた武士のような人でした。
祖父も反骨精神の強いひとで、時のオランダ植民地政府に反抗して、最後は獄死したと聞かされました。
この御曹司は私よりも5歳くらい年上でしたが、母親がオランダ人とのハーフであったことから体格と風貌は少しオランダ風で、私の様な普通の日本人とは少し違う、どことなくやんごとなき性格の人でした。
普段はあまり親しく会話をする機会も少なかったのですが、駐在してから10年くらい経った時に、二人で2週間くらいかけてヨーロッパに出張することがあり、その間に一挙に親しくなりました。
2週間かけてヨーロッパ各地を巡る旅も楽しい思い出深いものでしたが、移動の途中や食事の時に本音で交わした会話を今でも覚えています。
特に日本人駐在員に対する懐の深い優しい思いには胸が熱くなりました。
決してお金儲けが上手い訳でもなく、物欲に拘ることも少ない人ですが、これからも清流のような生き方を続けて欲しいと願っています。