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2020.09.30 最近のニュースに私的コメント

KAMIおよびKITAと称する組織

インドネシア語のKamiは相手を含まない私たち、Kitaは相手を含む私たちと理解していますが、最近、KAMIとKITAを名称とする政治組織が出来たようです。
KAMIはKoalisi Aksi Menyelamatkan Indonesiaの頭文字から成り、インドネシア救済行動連盟と訳されます。
KITAはKerapatan Indonesia Tanah Airの頭文字から成り、祖国インドネシア会議と訳されます。
どうやら前者は反ジョコウィ政権の組織で、後者はそれに対抗して組織されたようです。
いずれもイスラム組織が背後にいるようですが、政治と宗教が絡んだ国民の分断工作のようで心配です。
今日は1965年9月30日の夜から翌朝未明にかけた起きたインドネシア共産党によるクーデター、いわゆるG30Sから55年目に当たります。
このクーデター失敗でスカルノ大統領は失脚して、長期独裁のスハルト政権に以降する訳ですが、そのスハルト政権が崩壊するまでの30年間は共産主義は御法度で、中国とも国交を断絶していました。
しかし中国との国交を回復し、経済的な関わりが最大になってからは、インドネシア共産党の復活の噂や話題が頻繁に出てくるようになりました。
テレビに出て来る言論人の多くは、中国は既に資本主義経済の国であり、北朝鮮やキューバも、もはや共産主義を他国に広めるようなことはないと話しています。
本当でしょうか?
スターリン、毛沢東、ポルポトと、共産主義の下で自国民を大量虐殺して来た歴史を、今でもチベットやウイグルで行っている事実を彼らは知らないとでも言うのでしょうか?
多様性の中の統一を国是として来たインドネシアが、分断に向かっているようで、何か嫌な予感がします。