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2020.11.08 最近のニュースに私的コメント

アメリカ大統領選挙結果のインドネシアへの影響

11月8日時点での大統領選挙人の開票結果によると、バイデン候補が過半数の270を獲得して勝利したと伝えられています。
再選を目指す現役のトランプ大統領は、バイデン側に大規模な不正投票があったとしてこれを認めず、裁判に持ち込む構えを示しています。
最終的にどちらが勝利するにしても、異様な選挙となったことでアメリカは分断され、西側世界の盟主としての立場は弱体化すると予測されます。
そしてその隙を狙って、中国共産党は2050年を達成目標として公言している、日本、台湾、アセアン、インド、そしてオーストリアからなるアジア支配戦略を間違いなく加速させることでしょう。
その際に考えられるのが孫子の兵法にある『遠交近攻』策であり、近くの日本や台湾、そしてベトナム、フィリピンを攻めて、遠くにあるインドネシアと交わりを深めて懐柔することです。
特にインドネシアは東アジアの海上石油輸送路である三つのシーレーン、すなわち、マラッカ海峡、スンダ海峡、ロンボック海峡を持っているため、これらを押さえることが東アジアを押さえることになります。
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バイデン候補のアメリカ民主党政権は20世紀以降、ほとんどが親中路線を取って来ており、日本は中国国民党を支援したルーズベルト大統領によって太平洋戦争に追い込まれ、クリントン、オバマ大統領の時代は中国優先の政策に悩まされて来ました。
もしもこのまま、今後4年間のバイデン大統領が確定した場合、中国からの『遠交近攻』策に同調するようアメリカ政府からも圧力がかかる危険性があります。
二期目に入って益々親中の姿勢を強めているジョコウィ政権は嬉々としてこの路線を歓迎するかもしれません。
インドネシアにおける日本企業に限らず、日本そのものの居心地が悪くなると覚悟しておくことが必要になるかもかもしれません。