急進的イスラム組織解散命令はアホック元ジャカルタ州知事失脚に対する報復劇か？

急進的なイスラム組織として知られる『イスラム防衛戦線FPI』が現政権により解散を命じられました。

ここのリーダーは、2017年にジャカルタ州知事の二期目の選挙運動を展開していたアホック氏を、演説の中でコーランを侮辱したとして非難して、辞職と2年間の投獄に追い込んだ中心人物です。

その後、自身はポルノ動画配信に関わったとの嫌疑をかけられ、しばらくサウジアラビアに逃亡していましたが、昨年末に娘の結婚式に出席するためと称して帰国していました。

しかしその結婚式での集まりが、コロナ対策である大規模社会制限PSBBに違反しているとして、政府から訴えられていたのですが、今回、組織の強制解散を命じられたようです。

アホック氏は華僑でクリスチャンですが、ジョコウィ大統領がジャカルタ州知事の時代には副知事として補佐し、ジョコウィ州知事が大統領になった後はジャカルタ州知事として辣腕を振るった人物でした。

ジョコウィ大統領も二期目に入り、次の選挙を気にしなくても良くなったせいで、自身の考えを色濃く打ち出して来ているようです。

少し独裁者的な雰囲気も見られますが、自分の右腕であったアホック氏の仇を取った感じの今回の流れはその現れと言えないことも無いでしょう。