2021.09.04
コンサルタントの独り言
日本からインドネシアへの直接投資は良い事か?
しかし、2019年に中国にトップの座を奪われてからは、コロナ禍の影響もあり減少の傾向にあります。
そして昨今は韓国の自動車業界が果敢に投資を拡大しつつあります。
インドネシアへの進出支援コンサルタントとしてはなんとかしなくてはいけないとの危機感を抱くのですが、一歩下がって普通の日本人としてこの状況を見てみると全く違う見方もあります。
国の経済成長はGDP成長率で表されるのが普通ですが、GDPの内訳は簡単に言うと、公共投資、民間投資、国内消費、純輸出などです。
日本からインドネシアへの直接投資のほとんどは民間投資ですから、本来は日本の経済成長を形成するはずの一部がインドネシアに回されて来たことになります。
逆に、インドネシアにとっては日本などからの直接投資が経済成長を実現するための大きな要因となって来ました。
その結果としてインドネシア国内の消費市場は大きく成長しつつあり、それがインドネシアへの直接投資の呼び水となっています。
過去半世紀に亘り、日本はこの実現に大きな役割を果たしたと誇りを持って良いでしょう。
そして今後もしも中国や韓国からの直接投資が増えることになれば、日本はその役割を彼らに譲り、これまで手付かずに来た新しい分野、例えば生産性を高めるための人材育成や、輸出振興のための品質向上の分野で官民を上げて支援の手を差し伸べるべきと考えています。