2021.09.14
インドネシアの耳より情報
インドネシアのイスラム組織
イスラム教徒が全国民2億7千万人の約9割を占めるインドネシア国内には現在、イスラム組織(イスラムテロ組織ではない)として30団体が存在しています。
それらの中から、良く話題に上がる組織をいくつか紹介してみます。
■Front Pembela Islam (FPI)イスラム擁護戦線
1998年に設立されたイスラム教強硬派の組織で、軍部や政治家からの支持を集めています。
指導者のMuhammad Rizieq Shihab氏は、2003年にインドネシア共和国警察を侮辱した罪で訴えられるなど、現在も過激な言動で注目浴びることの多い人物です。
構成員は頭に白いベールを被り、全身を白い衣装で覆っているのが特徴です。
■Majelis Ulama Indonesia (MUI) インドネシア・イスラム学者協議会
1975年に設立された組織で、イスラム教徒として、統一国家実現のためにインドネシア政を支援することを目的としています。
現在の副大統領であるMa’ruf Amin氏は2015年から2020年まで組織の委員長に就いていました。
■Muhammadiyah ムハマディヤ
1912年に預言者ムハンマドの名前を冠して設立された組織で、インドネシア国内では最古の組織です。
この組織はインドネシア社会にイスラムの戒律を取り戻すことを目的としており、時として地域社会との軋轢も起こして来ました。
Partai Amanat Nasional (PAN) 国家委任党の党首として、一時は大統領候補と目されたこともある政治家のAmien Rais氏が1995年から1998年にかけて委員長に就いていました。
■Nahdlatul Ulama (NU) イスラム学者の覚醒
1926年に宗教、教育、社会そして経済分野での反植民地運動を目的に設立されたインドネシア国内では最大の組織です。
1999年から2001年にかけて第4代大統領を務めたAbdurrahman Wahid氏(通称GusDur)は、1984年から1999年にかけて委員長に就いていました。