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2022.01.15 最近のニュースに私的コメント

同じ地震国なのだから日本を真似して欲しい

2022年1月14日の現地時間で夕方の4時半頃に、ジャカルタの西隣に位置するバンテン州を震源地とするマグネチュード6.6の地震がありました。
この地震ではジャカルタ周辺のボゴール県やブカシ県で建物が崩壊する被害が多く発生したようです。
日本では震源地の強さをマグネチュードと共に、各地での揺れの大きさを示す震度も報道されるのですが、インドネシアは前者だけのため正確な比較は出来ませんが、日本ではほとんど被害の出ないレベルの地震だったと推測されます。
インドネシアの住宅は島により多少異なりますが、貧困層住宅(100万円以下)、低級価格住宅(100万円~500万円)、中級価格住宅(500万円~1500万円)、そして高級価格住宅(1500万円超)に分類されます。
貧困層住宅の多くは竹を編んだ壁または板材と、細い木材の柱の上にトタン板や薄い焼き瓦を載せただけの簡素な作りで、自然災害に対しては全く脆弱な構造です。
特に台風のような強風の被害を受けると村ごと消滅するような惨事も時々報道されます。
低級価格住宅以上は、壁は煉瓦モルタルで等級が上がるにつれて、柱や壁に鉄筋が入り、屋根材も頑丈な瓦に変わって行きます。
しかし日本のように耐震を意識した構造にはなっていないため、震度いくつまで耐えられるのかは良く分かりません。
数年前にバンドン工科大学建築学部の教授陣と耐震構造の普及について情報交換をしたことがありましたが、地震国インドネシアの彼らもその必要性は理屈では分かっているものの、先立つものが無い実情からか、半分諦めているかのような表情でした。
日本政府はこのような本当に困っている分野に資金と技術を援助すべきと思います。