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2022.03.26 最近のニュースに私的コメント

清廉潔白な警察官は誰だ?

インドネシアのニュースサイトであるDetik.comが国家警察と協賛で、清廉潔白な警察官に贈る賞としてHoegeng Award 2022を設立したとの記事がありました。

Imam Santoso Hoegneg氏はスハルト政権下で警察軍長官として活躍し、そのスハルト政権の腐敗に抗議して自宅軟禁と出国禁止を課せられた氏は、今でも国民から愛され尊敬されているようです。
私はヤマハ(楽器)のインドネシア法人勤務中、何度かお会いして、親しくお話を伺う機会がありましたが、日本の昔の武士を彷彿させるような生き方を貫いた人物でした。
この記事は、この国の警察官による汚職は相変わらず酷く後を絶たないことを良く物語っています。
氏が批判したスハルト政権下でも汚職はありましたがまだ歯止めがありました。
しかしその独裁政権が倒れて民主化が始まった2000年以降は歯止めが利かなくなり、警察官だけでなく政府役人は上から下まで汚職をしないと損であるかのような社会です。
庶民の代表して期待された現ジョコウィ政権も、泣く子も黙ると恐れられた汚職撲滅委員会KPKの弱体化を進める等、汚職体質の根の深さが見て取れます。
300年間のオランダ植民地政策の下、彼らの巧みな汚職手法を見て学んだと推測されますが、300年間の江戸文化が未だに日本人に沁みついているように、インドネシア人に沁みついた汚職文化が消えることは難しいのかもしれません。