2022.09.26
コンサルタントの独り言
コンサルティングから労働力派遣に商売替え
知っている日本在住のインドネシア人が経営するインドネシア進出支援のコンサルティング会社3社が、コンサルティング業務から技能実習生派遣業務に軸足を移しています。
いずれも毎回数百人単位で技能実習生を日本に派遣することを目指しているようで、コロナ感染防止対策の一環である日本入国規制が緩和されたこの夏頃から大挙して来始めているようです。
彼らがどうしてコンサルティング業務から技能実習生派遣業務にシフトしたのかを推測してみました。
まず一番に、日本の長期的な経済停滞で、インドネシアに進出する企業が激減してしまったことが上げられます。
二番目は10年前から始まったJETROによる中小企業の海外進出支援制度が考えられます。
本来はコンサルタントに支払う費用を日本政府が税金から支払うもので、地方の金融機関や行政機関と提携して中小企業の需要を掘り起こす仕組みは、従来のコンサルティング会社から仕事を奪ったことは間違いないでしょう。
そして三番目は、長引くデフレ経済の下で少しでも安い労働力を求める日本国内の産業界と、それに応えようとする政府の安易な政策でしょう。
安易な外国人労働者の受け入れがどのような結末を迎えたかは、ヨーロッパ諸国の惨状を見れば明らかなのに、今だけ・お金だけ・自分だけの価値観に支配された日本人は見ようしないようです。
受け入れ国も外国人労働者も共に不幸になる制度を益々拡大しようとしている日本に、大きな懸念を抱いてしまいます。