2022.10.07
最近のニュースに私的コメント
ジャカルタ名物大洪水
2022年10月6日にジャカルタ南部とタンゲラン南部に降った大雨で、両地域は1m前後の大洪水に見舞われ、イスラム系小・中学校の壁が崩壊して生徒三名が下敷きとなり死亡したとの痛ましいニュースが伝えられて来ました。
今回はジャカルタ南部ですが、ジャカルタ北部は経済成長する前の50年前に比べて、地下水の汲み上げが原因で地盤が数メートルの規模で沈下しており、洪水は年中行事のようになっているようです。
元々海抜ゼロだったジャカルタは、オランダ植民地時代には宗主国の技術で運河や貯水池が作られ、高潮による洪水対策が取られていたようなのですが、その運河は投棄された生活ゴミで機能しなくなってからほとんど放置されたままです。
そして、南のボゴールの山に降った雨はジャカルタに向かって流れ込みますが、曲がりくねった河川と不法投棄された生活ゴミはジャカルタ市内の各地で氾濫を繰り返しています。
そしてこの惨事から逃げるように首都移転の話が進んでいます。
1981年代から1995年までは南ジャカルタ市にある自宅から、東ジャカルタ市にある工場に毎日車で通っていましたが、帰宅途上で大洪水に出くわして、動けなくなった車の中に水が入り込んで来て、生きた心地がしないことが何度かありました。
大雨による雨漏りで、借家の天井が溜まった雨水に耐えられずに崩れ落ちたこともありましたが、幸いなことに床上浸水に遭ったことはありませんでした。
子供の頃は、故郷の秋田の家の前を流れていた川が毎年のように氾濫して床上浸水したこともありましたが、その後の治水工事で氾濫は全く無くなりました。
首都移転よりも治水工事が先であるように考えるのは私だけではないと思います。