2022.12.22
最近のニュースに私的コメント
汚職撲滅委員会KPKを批判したジョコウィ政権の番頭
自他共にジョコウィ大統領の右腕でありジョコウィ政権の番頭を自認している、海事・投資調整大臣のルフット氏が、汚職撲滅委員会KPKの逮捕活動は良くないと主張し話題になっています。
KPKは2000年頃に汚職撲滅を目的に当時の政権により設立された独立機関で、国のトップレベルにある政治家や高官、そして民間の金持ち達を摘発して来ました。
しかし与党の大物政治家や警察の大物が多く摘発される事態に、ジョコウィ政権になってからはその権限を弱める方策が何回か取られ、骨抜きにされるのではないかとの懸念もありました。
そして今回のルフット調整大臣の発言には各方面から賛否両面の意見が出されていますが、番頭がご主人の了解なしにそのような大胆な発言をする訳もなく、ジョコウィ大統領退陣の前に、インドネシアは汚職大国であるとの印象を消し去ろうとの忖度があるのではないかとも疑われます。
その背景にはG20会議を成功裏に開催したインドネシアに対して、ヨーロッパ諸国からKPKによる逮捕劇に端を発した汚職非難が出ていることが考えられます。
2024年の大統領交代まで、まだまだ色々な政治ドラマが生まれそうです。