2023.09.30
インドネシアの耳より情報
今夜はG30Sから58年目
スカルノ大統領の下で勢力を伸ばし、軍隊までを持ったインドネシア共産党が、政治権力を奪取するためのクーデターを起こした1965年9月30は、Gerakan 30 Septemberの頭文字を取りG30Sと呼ばれています。
深夜のクーデターで6名の国軍将軍と1名の警護兵士が捕らえられ、殺害された後に、ジャカルタ東部の鰐の穴と呼ばれる泥井戸に投棄された事件でした。
しかし、クーデターに遭わなかった陸軍のスハルト少将により、クーデターは数日の内に抑えられ失敗に帰しました。
その後の共産主義者を一掃するための赤狩りでは、疑心暗鬼に陥った国民同士の密告と冤罪により、50万人以上が殺害されたと言われています。
当時は東西冷戦の最中で、東南アジアもその例外ではなく、ベトナム、カンボジア、ラオスのインドシナ三国は共産圏に組み入れられ、インドネシアもその可能性が強かったため、CIAがスハルト少将と共謀してクーデターを起こさせて、共産党を一挙に潰したとの説もあります。
真相は判りません。
共産主義の恐ろしさを忘れないため、今年もこの事件を再現したとされる、4時間の超大作映画『G30S』が、インドネシアのテレビで全国に放映されます。
その一方で、どんどん親中になる政権の姿勢はどうなんでしょうか。