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2023.10.23 最近のニュースに私的コメント

次期大統領・副大統領候補の組合せが決まる

20231023_大統領副大統領候補

2024年2月14日に投票が行われ、同年10月に就任する次期大統領・副大統領候補が、上の表の三組に決まったようです。

プラボウォ候補の副大統領候補は最後まで決まらず、ニュースを賑わかしていましたが、結局のところ、ジョコウィ現大統領の人気と支持率を手に入れる目的で、その長男でソロ市長を務める、弱冠35歳のギブラン氏を選んだようです。

これからが選挙活動の本番になるわけですが、インドネシアの文化に根付いたあの手この手の駆け引きが始まるのでしょう。

プラボウォ候補は、スハルト長期政権の下で国軍の幹部、および娘婿として、1998年の政権崩壊以前は自他共に認める次期大統領でありながら、ジャカルタ大暴動の責任追及を逃れアラブ諸国に亡命し、帰国後はジョコウィ大統領と二度の大統領選挙で、接戦の末に負けて、二期目のジョコウィ政権には国防大臣を就くなど、波乱の人生と修羅場を生き抜いて来た人物です。

副大統領候補にイスラム団体の支持を持つ人物を選んだ、ガンジャル候補とアニス候補に対し、ジョコウィ現大統領の人気の力を選んだプラボウォ候補の、選択の是非が問われることになるでしょう。

また、憲法裁判所での40歳という年齢制限は変えないが、地方政府の首長実績があれば良いとした、ウルトラCのような判決は、大統領の親族に特権を与える前例となり、ジョコウィ大統領自身が撲滅に注力して来たはずの、汚職・共謀・縁故主義の一つである縁故主義を助長するものであるとの批判が噴出していることもあり、これが今後の選挙活動の論点の中心になる可能性もあります。

過去二回の大統領選挙で闘って負けた、現役大統領の長男を副大統領候補として指名したプラボウォ候補の戦略とは如何様なものなのか、大変興味深いことになりそうです。