2023.12.18
最近のニュースに私的コメント
虎の威を借りる狐、大統領の子供達
1968年から1998年までの30年間にわたる長期軍事独裁政権を保持した、スハルト大統領の子供達による職権乱用は酷いものでした。
特に三男の横暴ぶりには、怖くて誰も文句は言えないけれど、国民は皆唾棄したものでした。
特にインドネシア特有の丁子入り煙草の丁子取引を自分の会社の専売とし、価格を上げるために大量の産品を燃やして品薄状態を作った時は、皆呆れ返ったものでした。
そして韓国の自動車メーカーからほとんどの部品を輸入し、現地で組み立てただけの自動車をインドネシア国産車と称して、免税で売り出した時には声を失いました。
そして今度はジョコウィ大統領の子供達の番です。
憲法の年齢制限を叔父である憲法裁判所長の無理矢理な判決で例外とし、ソロ市長から次期副大統領候補に立った36歳の長男は、法治国家で民主主義を標榜するインドネシアの汚点として歴史に残ることでしょう。
そして28歳の次男は、長男の立候補を支持する野党の党首に据えられ、今度は東ジャワ州の知事に立候補すると表明しています。
目を疑うのは、大統領・総選挙では中立であれと公務員に警告した、父である大統領の合成動画で、自分の党が選挙で必ず勝つと言わせている広告をテレビで流していることです。
10年前に大統領に当選した際に、自分の子供達は絶対に政界には入れないと約束したことは、一体どうなったのでしょうか。
インドネシア人に言わせると、2回の大統領選挙で華僑から多額の借金をしたため、その返済のために一族を挙げて政治力を使い、金を作らなくてはいけないのだそうです。
いずこも政治と金は切っても切れないもののようです。
嫌な世の中です