2024.02.13
最近のニュースに私的コメント
2024年大統領・副大統領選挙活動の不正を質すドキュメンタリー映画『Dirty Vote』
2024年大統領・副大統領選挙活動の不正を質すドキュメンタリー映画『Dirty Vote』が、投票の直前にYouTube上で公開されました(インドネシア語のみ)。
過去の大統領選挙やジャカルタ州知事選挙での展開と比較して、今回の選挙活動の展開が如何に不自然で疑問視されるのかを、政治および法律の若い専門家達が、データや映像を示しながら2時間にわたり解説する内容です。
目的は明らかに、ジョコウィ大統領が如何にして自身の都合の良いように、関係機関に対して権力を行使し、縁故主義に基づき人物を配置したのかを解き明かすものです。
毎日のニュースでは触れられない内容がほとんどですが、1968年から1998年の30年間にわたるスハルト独裁政権では、当たり前のように行われていたことです。
スハルト政権下では、スハルト大統領の子供達が、経済界や産業界で好き放題に振る舞い、暴利を貪ったのに対し、ジョコウィ政権下では、ジョコウィ大統領の子供達は、中央政界での政治力を手に入れようとしているようです。
凄まじい規模の汚職が蔓延るインドネシアにおいては、分野に関係なく、お金に繋がることであれば、不正が行われるのは当たり前と見なくてはいけないようです。
歴史を振り返って見ると、インドネシアの独立を成し遂げたのも、当時の若者達でした。
このような国家体質が、インドネシア共和国を亡ぼすことにならないよう、インドネシア国民、特に若い人達が覚醒し、汚職・共謀・縁故主義(KKN)から独立することを、切に願っています。